『おおかみだぁ!』は、ページをめくるたびに、どんどんおおかみが近づいてくる絵本です。
絵本を傾けると、おおかみが崖から転げ落ちそうになったりして、子どもたちは大喜び。
ある日、4,5才の子どもたちにこの絵本を読んだときのことです。
ページをめくるたびに子どもたちは大興奮でした。
最後のページで「めくるとオオカミがもっと近づくから恐い」と言って焦らしました。
何度も何度も焦らすと、子どもたちは「めくって!」「めくって!」の大合唱。
そのときです。先生の補助が必要な男の子が、最前列の端に座っていたのですが、その子がやさしい声でこう言ったのです。
「勇気を出して」
もう身も心もとろけそうでした。
その子の言う通り、勇気を出してページをめくったら、おおかみは消えていました。
『おおかみだぁ!』(ポプラ社)
文:セドリック・ラマディエ、絵:ヴァンサン・ブルジョ、訳:たにかわしゅんたろう
絵本を読む人・しんちゃん
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