だから、人にはなかなか伝えづらく、セミナーでは、個人の特質に依らない、絵本を読むまでの環境づくりをていねいに伝えたりしています。
感覚的な部分は、「しんちゃんだからできること」「しんちゃんしかできない」と、よく言われました。
ぼく固有のものだと思い込んでいました。
ところが、ほがらかファミリー音羽のスタッフたちは、療育の現場で見事にそれをやってのけています。
その場の空気感をそれぞれが感じとって子どもに接しています。
子どもたちの雰囲気や顔色を瞬時に察知して対応しています。
肌感覚で、その時間の流れを感じとって進めています。
しかも、チームでそれができています。
例えば、4人の子どもに、ひとりずつスタッフがつき、それぞれが別々の遊びをしながらも、ある時点で、吸い込まれるように4人がひとつの遊びに興じるときがあります。
自然にそうなっているのではなく、そうなりそうな流れをそれぞれのスタッフが感じて、阿吽の呼吸でその遊びにもっていっているのです。
今日、部屋でそんな姿を目の当たりにして、お見事としか言いようがありませんでした。
しかし、ぼくのやり方をスタッフに伝えたことはありません。
現場のリーダーは、感覚を口にすることはあっても、手取り足取り教えられるのものではありません。
おそらく、目指すべき方向を常にお互いに確認し合い、うまくいかないときは、そのシーンだけではなく、それぞれが日常的な自分の考え方や行動を省みようとしていることが関係しているようにも思います。
さらに、チームだからこそ、相乗効果があるのかもわかりません。
伝えることを諦めていた感覚を、こんな身近にいる人たちが、ぼくよりはるかにレベルアップして体現している姿を目の当たりにして、心が震えました。
絵本を読む人・しんちゃん
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